なだは、射程距離内に入ったぜ

40代になると人生の射程距離が見える。でも、今日も伸ばしてみせる。出しな、お前のキラークイーン。

2017年9月の読了 速読の効果

今日も君は、約束の旅に出る 瀬那和章

 約束に振り回され彼は今日も強制転送。

「〜したら〜する」そんな約束をしなくなって久しい。

絶望からそんな約束が彼の想いを超えて繋がりを紡ぎだす。

「別れる前に何でもいいから約束をしなさい。いつまでも繋がっていられる」

今更でもそうしたい。 

展開の熱さにぼろぼろ涙しました。

目が壊れるくらい私の琴線に触れたんです。

でもあまり売れなかったみたいで、中古価格の下落が早かった。

・・・タイトルのせいだと思うんですよね。

もう少しネーミングで売れるのを狙うべきだと思うの。

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虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) 伊藤計劃

虐殺トリガーをバラ撒く言語学者と、罪と罰の実感を求める特殊隊員。「言葉は生存可能性を高めるためにある」との論理に納得。終末の解放感に麻痺しながらも、私も生存する罪を背負っているのか、痛覚が麻痺しているのか。言葉による「実感」が生じるのが怖いとすら感じた。

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速読トレーニング 角田和将

本書自体を30分くらいで読了。

2点読みというのをやったら嫌でも文字が頭に入ってくるように…。

「脳には可塑性がある。高速で見られる様になって、あとから徐々に理解力が高まってくる」という迷わず行けよ行けばわかるさ的な本でした。

頭の回転が3倍速くなる!  速読トレーニング

頭の回転が3倍速くなる! 速読トレーニング

 

世界から猫が消えたなら 川村元気

「もし最後の回だとしても今あるいつも通りが大切」確かに共感。他にも格言書いてる。でもメモる程でもない。以前読んだ億男とフレームが似てる。比較はいけないけど同系統の「カラフル」「きのうのカレー…」を意識してしまう。初見が本作なら良かったかも。。。 

世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

 

どんな本でも大量に読める「速読」の本 宇都出雅巳

同じ文章の「3回目で読んだ読み方」が擬似速読である。

ストックがあれば文章は補完される。

わかろうとせず高速回転しろ。

この3つに目からウロコ。

文字を噛みしめるのが礼儀と思ってたけど、小説や教科書ほど、この方法は深くなる。 

どんな本でも大量に読める「速読」の本 (だいわ文庫)

どんな本でも大量に読める「速読」の本 (だいわ文庫)

 

海の底 (角川文庫) 有川浩

本作に溢れている「格好悪いカッコよさ」が良くて良くて。今回とりわけ悪童圭介に引き込まれた。折れ方がわからず突っ走り、毒親のせいにしないで「楽なことを選んだ自分のせい」と屈辱を晒してケジメをとる。尖った生き方の大人達とその原点みたいな悪童。私も襟を正そう。

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何者 (新潮文庫) 朝井リョウ

裏表の切替に豪快に弄ばれた。えげつなくてすっきり。よくぞ人間の優越感を観察し文字にできるものかと。全く同じ経験があったのは私だけじゃないはず。実際に全員いた。「違う場所を見てる誰かの目線の先に自分の中の物を置かなきゃ」夢追いせず手堅い選択を肯定された気分

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ツナグ (新潮文庫) 辻村深月

死者とのつなぎ人。

五話の構成が綺麗なので批評しそうになる。中央の三話目に真っ黒い奈落の底が見えて読了後も怖い。黒い描写がほんと巧い。「自分が見たいようにしかまわりを見ない」ってそんなに悪行なのかよ…。「真実なんか信じた主観がすべて」とまとめられた気がする。

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望み 雫井脩介

不明被害者一人を含む逃走犯たち。それが家族の一人だったら?パンドラのような話で強烈な苦悩が襲い来る。生きてればいい?潔白ならばいい?こんなの仮想体験したくない!どちらも望めないと思って、終わってみればグッタリ…歳取った。家族には「言いっ放し」だけはやめよう。

望み

望み

 

ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫) 北川恵海

娘は「ちゃんと選ぼ」息子は「スカッとした」私は「辞めてほっとしたけど、あんな啖呵切れるなら先にやっててもいんじゃね?」…完全にお花畑な職場はない。次に彼が辛いと思っても、まず「対話」するようになっていればと願う。愚痴でも対面で言わなきゃ。

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アルケミスト パウロコエーリョ

海外の寓話って訳す段階で描写がボヤける。だから言葉の美しさや話の展開は求めてない。素敵な人生訓がたっぷり詰まってる。夢や価値観、生業。でも、だからこう変わろう、こうありたいって啓発はされない。夢は適って終じゃないからなーって私の年齢では思う。

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

 

ナミヤ雑貨店の奇蹟 東野圭吾

映画公開前に読みたかった。一気に読まないと見失う、でもじっくり精読してしまう。実際4時間位だけどそれより遥かに長く読んでいた気分。送受三相の流れが絡む零相電圧の解法みたいな話。理系らしく組み立てた構造。それを認識した満足感が私を支配している。

ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)
 

天久鷹央の推理カルテ 知念実希人

診断、それは地味なイメージなのに手術のような疾走感にクラクラしてくる。会話と話のテンポが絶妙で、アニメか漫画を見ているように映像が浮かんで流れていく。レゾンデートルを語る所、心に刺さった。無敵じゃない可愛さがあるからこそ次巻が読みたくなる。

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)

 

切れない糸 (創元推理文庫) 坂木司

クリーニング屋家業の集配を継ぐことになった和也。「汚れやほつれ」を直していく。和菓子のアン等とのスターシステムがあって笑みが漏れる。取返しのつかない失敗もなくフラットな感情で読める。根を下ろすっていうのも、大切な夢、目標に違いない事を気付かされます。

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天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 (新潮文庫nex) 知念実希人

推理主体のライトな前作から、二人の成長でぐっと深みが増す。誰かの想いを受け止める三編。ラストが印象的。かき消えるとわかって呟いた小鳥遊の一言。その切なさ、暖かさ、格好良さに狂おしいほど悶える。この悶えを味わえるなら何度でも読みたい 。

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失われた地図 恩田陸

オルタ恩田の話でしたか…。オルタらしく、まとめる気が全くない(笑)。軍隊の靴音が近いんだと言いたげなんだけど、各土地の歴史をかじっては散らかしていく。「怪」掲載作だから…次作でまとまっていくんでしょう…

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あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫) 原田マハ

アラフィフ独身女性の短編。疲れた心に効く読む特効薬との触れ込みなのだが。もはや後悔すら辞めた哀愁があって、そこに細やかな一瞬の救いがある。6枚の絵のような美しさ。美しい絵ゆえに共感や投影ができない。むしろ私はアラフィフの現実が怖いのだろう。

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絶叫 (光文社文庫) 葉真中顕

私の記憶にある時事、あの時の社会問題が余す所なく盛り込まれ、私は自分を体験する。家族崩壊から始まり、自由を求める彼女の転落は目を背けたいのに掴まれて逃げられない。女の幸せという言葉の幻想を葬り去り、自分を選ぼうとする壮絶な意思。本が脈打つような錯覚を覚える。

 

天久鷹央の推理カルテIII: 密室のパラノイア (新潮文庫nex) 知念実希人

もはや完全にシリーズにハマった自分を認めよう。読むと止まらない。知念さんの作品は、いろんな形で時限を作ってくるから一気読みになる。ここまで役員決議、危篤、異動発令…。犯罪と疾患を織り交ぜるのも正にお家芸。種明かしを純粋に聞けて面白い。

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すべてがFになる (講談社文庫) 森博嗣

アニメと異なり犀川先生の思考がこんなに文章になってるとは思わなかった。当時の作者が考えていた、犀川を通して紡がれる哲学論理に共感する。自分の変化とは?現実とは?思考とは幻想なのか。展開に弄ばれた私の思考は作者の作為なのか…次巻検証せずにいられない。

 

合計20冊 読める冊数が増えている。。。