2020年1月の読了 矢面で矢を受けまくる
年始から30kmラン×2回
ガンダムスタンプラリーも楽しむ
でも平日は北に西に出張で
ひとりぼっちで矢に射られまくる
なんてリア充な。。。そんな年始
ランチのアッコちゃん/柚木麻子
始終明るく消化に良い。奥深くにあるブーケガルニは強く主張はしてこないから常備菜にしたいような本。「楽な方向にいくことを怖がらない」そんなホッとするエールは他の本にはないから、柚木さん好き。年始からランチを疎かにせず胃を温めようと誓うのです。
銀翼のイカロス/池井戸潤
今回の悪役の共通項は、全てが思い通りになると思い込み多数派の論理を振りかざしてくる。モデルから避難の嵐が予想される悪さのデフォルメ。矜持は簡単に自己保身にねじ曲がる。偉くなるほど流れに呑み込まれる善も悪も、一時の会社人生で何を引き継げるのか。
砂の女/安部公房
砂の穴蔵に閉じ込められ脱出しようと足掻く男。サスペンスであり、寓話であり、果ては昇華した風刺と言えるか。人の世の本質を貫いている。罰がなければ逃げる楽しみもない。孤独は幻を求めて満たされない渇き。生き方を否定することはこの砂の穴蔵で足掻くことのようだ。
64上/横山秀夫
14 年の囲い込み人事とか、天職とは楽な仕事だとか。そっちに引っ張られすぎて震える。感想は下巻を駆け抜けてから。
64/横山秀夫
組織内を格付ける自尊心の塊のような三上。なぶられてあきらめた果てに、組織を脱ぎ捨てることは私にはできるだろうか。それは一歩間違えば自己陶酔の理想論者。苦しみを抱えた幾人もが織り成す内輪もめの裏にあるものに警戒しながら流れに巻き込まれていく様は、まさに横山秀夫。
ブルー/葉真中顕
平成30年間の全部を網羅して、あらゆる沼がそこら中を埋め尽くす。目を背けたい淀みがこの世の本質だというのか。必要不可欠だと信じていた熱などなくても仕事は完結するし、境界線は突然変わる。どの歳からであろうとも、平成の世を生きたならば、読んだ方が良いだろう。
ソードアート・オンライン23/川原礫
ワクワクするサバイバルに没頭して、不思議な多幸感に包まれる。長いシリーズの中でも、本にログインするような没入感はこの間まで感じることがなかった。弱い状態で知恵を絞る戦闘は楽しい。程よい現実逃避と達成感・一体感を味わえる。時間が待ち遠しい。